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ゆきひかりを作りつづけて

当農場の筆者が毎月北海道新聞に連載していた農業のエッセイです。
ゆきひかりを作るきっかけになったお客様の出会いを書きました。

1999年7月 北海道新聞搭載記事です。

私は旭川でコメを栽培している農家だ。
農場から直接お客さんに届けているので消費者のコメに対するニーズには敏感にならざるをえない。
「ゆきひかり」を作り続けている。
一時期、北海道米のエースだったが、別の品種が開発され今では専門のお米屋さんにもほとんど
置かれなくなった幻のコメだ。
食べた感じは粘りが少なく「うるち米」そのものの味。
食べ慣れている方はこの味は「ゆきひかり」だというのが直ぐにわかる。
私がこのコメに特に興味をもったのは4年前だ。
ある日、農場に一人の若い女性が訪ねてきた。
その女性は真剣な眼差しで「有機栽培で栽培されたゆきひかりを探しているのですが・・・。」と切り出した。
子供がアトピーなので安全に栽培されたゆきひかりを懸命に探しているとの事。
女性はさらに、「何とか農薬をあまり使わずに有機栽培で栽培して頂けないだろうか」と求めてきた。
私は栽培を約束した。
そして「ゆきひかり」について調べてみた。
その結果他の人気品種とは違う成分を持つことが分かった。
現在、世に出ている米はほとんどうるち米と餅米の掛け合わせで出来た品種である。
例えばコシヒカリなどは粘りがあって美味しいお米だがその粘りは餅の成分が含まれているからだ。
しかし、「ゆきひかり」は先祖代々がうるち米同士の掛け合わせで出来た珍しい品種。
脂肪も他のコメより少ない。
こうした性質の「ゆきひかり」をいろいろ調べながら漢方薬や微生物を使用した
特殊な農法を用いて「ゆきひかり」を栽培した。
そして1年後、約束どうりその女性の方に「ゆきひかり」を提供した。大変喜んでおられた。私も嬉しかった。
その後、皮膚科のお医者さんの紹介や口コミで少しずつ問い合わせがあります。
ゆきひかりは種が少なくなり増やすのは難しい。
しかし、喜んで頂いているお客さんの顔が忘れられず、今日も頑張ろうと田んぼへ向かう。

筆者 市川 範之